学校は、元気に毎日登校できる子どもがほとんどですが、中にはもちろん集団で過ごすことに不安感をもっている子どももいます。そんな子どもたちと話してみると、子ども自身も原因を自覚できない不安感があり、なぜ心配なのか理由は分からないということが多くあります。
今年も、そんな何人かの子どもたちと関わりを持ち続けていますが、保健室登校と併用して校長室登校をしている子どもと、校長室登校に絞っているお子さんもいます。
保健室と校長室を併用している1年生の女の子が、先日はとても早く登校してきました。校長室でおしゃべりをしたり、国語の教科書を音読したり、たし算やひき算を練習したり…そんな中で、「どうして今日は早く来られたのかな?」と聞いてみました。
「あのね、きょうはわくわく交流会があるから!」と言うのです。わくわく交流会?そんな楽しい会の企画…あったっけ?何か勘違いしているのかな?そんな会はないと知ったら、がっかりしてしまうのでは?と、私は一気に不安になりました。
予定を確認してみると…この日にあったのは、「町内連絡会」でした。町内ごとに集まって、夏休み前に改めて町内の危険箇所や遊びにふさわしい場所を確認したり、また、夏休みのラジオ体操の場所を確認したりする会です。1年生のこの女の子は、この会に行くとお兄ちゃんがいることがとても安心なのだそうです。そして、もう一つ、「町内連絡会」に来てくれる、町内のおじいさんが大好きなんだそうです。本校では、毎週一回一年生が町内の方と下校する日がありあす。このときに、おじいちゃんやおばあちゃん(中にはとてもお若い方もいらっしゃいます)とおしゃべりをしながら下校することがとてもうれしいとのこと!
この子が抱えている不安感を吹き飛ばしてくれるおにいちゃんの存在、町内の方の存在、とても心強い存在なのだと改めて思いました。いつか、教室に難なく通える日が来るまで、この子の力になる存在が一人二人と増えていくことを祈ります。
そんなことを考えていると、この子にとっての「町内連絡会」は、「わくわく交流会」だったんだ…と思えるのでした。
今日は、「幸せ」アンケートの話題から少し離れたお話をお届けしました!
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